CONCEPT

かつては、江戸時代より木綿産業が栄え、ものやひとの交流地として盛り上がりを見せていた「岡田」。
しかし時が経つにつれ規模は縮小し、今では使われなくなった蔵や民家が街のそこかしこに多く取り残されています。その岡田の中心に立つ築100年近くが経った大きな古民家はクラフトが宿るその場所。
そこに暮らす人々、そこにねむるモノ達にとっても
新しい何かをもたらす可能性を秘めた場所でした。
そして、かつて産業が盛んだった時代に素晴らしいものや場所を求めて様々なところから人々が集まって交流が生まれ、文化となっていったように、またここに、いま、求められる場所が誕生します。

いいコンテンツは内外の人を動かし、集め、交流を産み、様々な感動を創り出します。そんな小さな感動が積み重なって、岡田の新しいブランドづくりが形になっていきます。
岡田のもの、ひと、こと、情報、未来が集まった小さな街の大きな家。
いままでとこれからを繋ぐ場所。
ただ新しいだけじゃない、みんなが求めていたことをここに形にしていきます。 

歴史ある 小さな町からの発信

名古屋から⾞で40分。知多半島の⼊⼝からほど近い、江⼾時代から400年以上の歴史を持つ⽊綿産業で栄えた村「岡⽥」。時を醸した⼟蔵や⿊板壁が歴史を物語り、昔ながらの建物を残しながら、背景に⼯場地帯の煙突がそびえ⽴つ、今と昔が交差する村に、SoNは誕⽣しました。
地元を思い、地元のモノを活かし、地元の良さを改めて知る。舞台となる古民家は当時の建物を象徴する立派な梁や柱、歴史を感じる建具を大切に生かし、そこに岡田らしいエッセンスをモダンなデザインに変換して加え、ここにしかない空間を創りました。

地域内外、老若男女問わず、多くの人が訪れ交流やカルチャーが生まれる場所を目指し『懐かしいけど新しい』発信を、私たちはここ岡田からしていきます。

『地のものの良さを
改めて知る』を一番に

愛知県や知多半島は特産品に恵まれています。果物や野菜だけでなく、牛乳から肉類など食材がとにかく豊富。その当たり前にあった地元食材にスポットをあて、意外な組み合わせや珍しいレシピを用い、違う形に生まれ変わらせて提供することを意識しています。すでにあるいいモノを改めていいモノとして知ってもらう。それが地元愛の強いSoNのこだわりです。

地元が誇れる村の中の小さな村を
目指して
「SoN」という名に

日常の楽しいアクセントになるようつくった小さな複合施設「SoN」の名には3つの思いを込めました。
1つは活気あふれる村にすること。2つめはSymbol of Neighborhood 村のシンボルになること。3つめは我々から子どもたち、さらに次世代へ受け継がれていく場所にすること。
ロゴは建物の図面に沿うよう設計。DININGの中央に「o」を配置し、そこを軸として人々が移動する動線のイメージから「S」と「N」のフォルムが生まれました。不規則に見える佇まいは、訪れた人々が自由に過ごす景色を表すと同時に「情報が繋がる場所」「モノ・コトのHUBとなる」というSoNのコンセプトにも連動。中心となる円から、人々が情報を持って次の場所へ繋いでいく、そんな未来予想図も含んでいます。

SoN TEAM
  • プロジェクトリーダー:OKD KOMINKA BREWING ヘッドブルワー 新美泰樹(岡田)/
  • クリエイティブプロデュース:ON GO 渡邉桂志(東京・山梨)/
  • ブランドプロデュース:OKD KOMINKA BREWING PR 生駒知子(愛知・東京 )/
  • 施設全体設計:高橋建設 高橋啓人(愛知)/
  • 空間デザイン:Moc Ollie 松本憲(静岡)/
  • 厨房設計:PLANNING OFFICE 塚本伸彦(岐阜)/
  • ビアシステムデザイン:Laff International 堀輝也・新井良明・堀健吾(東京)/
  • 建具設計:指義 竹内啓視(愛知)/
  • ベーカリー:かもぱん 加茂雅彦(岡田)/
  • ランドスケープワーク:市川造園 市川雅之(愛知)/
  • 外構デザイン・什器制作:OUTDOOR FREE MAKE 飯尾俊亮(静岡)/
  • WEBクリエイティブディレクション:MO-GREEN 須藤亮(東京)/
  • WEBデザイン:spicato 細尾正行・前川ひろみ(大阪)/
  • ロゴデザイン:文々研 三浦裕一朗(滋賀)/
  • 木工プロダクション:ももたね 元井哲也・元井真由美(岡山)/
  • フードプランニング:AMIGO KITCHEN 小嶋あゆみ(神奈川)/
  • 撮影:CINEMA ACRAVAN 志津野雷(神奈川)
MANAGEMENT

OKD KOMINKA BREWING

おかき製造工場だった築100年以上の古民家をリノベーションし、内装だけでなく、タンクの搬入、配管まで、すべてが醸造家の手で作り上げたマイクロブリュワリー。構想から2年。無理な背伸びをせずシンプルに、美味しいビールのため、喜んでくれる人たちのために、自分たちらしく、枠にとらわれず、やりたい事をとことんやる。そんな思いを大切にし、素材を生かすビールづくりと同様、古民家らしい味わいを生かしながら、新たにビール醸造所として2019年に開設しました。